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2年あまりのアメリカ単身生活を終え,2010年9月から日本で活動再開.子供の頃に記憶された「脳の中の原風景」を頼りに,ふるさとの自然の良さを探す心の旅に出ています.
by pmc-beetle
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ウナギと科学技術

まだ日差しがの勢いをもっていた9月の昼下がり


「世界初! ニホンウナギの成魚を海洋で捕獲」のネットの見出しに驚いて、


私はパソコンを凝視していました。


 


ウナギ・・・。


小学生の頃、担任の先生がこう言われました。


「ウナギが卵を産むところを見つけたら、


そりゃあ、ノーベル賞ものだよ!」


前後の話は覚えていませんが、


強く印象に残る言葉でした。


 


当時、近所のウナギ屋さん(たくさんありました!)簡単に養殖しているはずのウナギと、


英知の最高峰をたたえる格式高い「ノーベル賞」・・・。


両者の組み合わせに違和感を感じつつ、


「どうせそんなもん、大した発見じゃなかろうもん。


その辺におるウナギのことなんか調べたって・・・」、


と思う可愛くない子供でした。


 


しかしどうでしょう。


その疑問に応えるべく、


ニホンウナギの生態を解明しようと萌えていた、


あっ、いやっ、燃えていた科学者達が実際におられたんですね!


 


東京大学 海洋研究所 行動生態研究室の皆さまです。


以下、研究室HPからの情報を要約しますと、


太平洋のウナギの産卵場探しは、


1930年代に始まったそうです。


そして19917


ついに彼らにより北緯15度,東経140度あたり*が産卵場であることがわかったそうです。


(*西マリアナ海嶺中の3海山(スルガ,アラカネ,パスファインダー)あたりらしい


 


ところが大人ウナギ(成魚)が海を泳いでいるところは、


まだ確認されていなかったそうです。


その発見が、冒頭の記事になったというわけです。


(こちらは水産庁と水産総合研究センターのお手柄です)


 


記事によると、


「産卵のために南下したとみられるニホンウナギの成魚4匹を捕獲した」とのこと。


(ん? このウナギ達、容疑者かい?


 


 


感心しますのは、研究者達の執念もさることながら、


ある意味、この国(日本)の豊かさです。


社会のいろんな仕組みが、ほころびを見せている現在、


こうした研究に予算を投じることができる余裕です。


これは皮肉ではありません。


水産資源の確保と保護・・・、重要ですから。


そして基礎物理もそうでしょうが、


とりあえず明日の生活を早速改善してくれるわけではない研究(す、すみません)に、


どれだけお金を投じることができるかが、


実は、国力を計り知る重要な要素に違いないと思ったりします。


 


そういう目で最近のアメリカを見たとき、


「どうしたんだろ?」と思わざるをえません。


基礎研究のみならず、実用的研究も失速して久しいからです。


いまやGMが破産手続きを検討し始めたと聞きます。


いろんな意味での“創造”を含んだ「ものづくり」を怠った結果を見る思いです。


技術革新への意欲が乏しく、種々の研究予算を削り、


ただ貪欲にマネーゲームと戦争に明け暮れた結果でしょう。


(戦争も軍需・石油産業、政治家にとってはゲームだったのでしょうか?)


 


でも、まだ希望があります。


~「科学」の勝利:オバマ氏を支えた、科学技術界からの強力な支持~


という記事(ガリレオの「Wired翻訳裏話」:200811 7日付)。


 


先の米国大統領選での焦点のひとつ、それは「科学」だったようです。


大統領候補が科学的な問題にどう対応していくかが、注目されていました。


その結果、マケイン氏よりオバマ氏のほうが、


科学に対し深い関心を持っていることが明らかになりました。


オバマ氏のもとには、「科学アドバイザー」チームが結成されていたことにもよります。


エネルギーを多く使う旧来型の産業を保護し、


温暖化対策にも消極的だったブッシュ政権とは異なる方向性を、


オバマ氏は打ち出しています。


その方策として、「科学技術」に強力にてこ入れするのです。


基礎研究にも力を注ぎ(予算2倍)、


その中から新しい技術や産業を創出しようとの考えです。


 


 


私事で恐縮ですが、


私が米国のラボを探していたとき、


(人を雇う)お金がないというラボが多くありました。


オバマ氏の政策転換によって、


こうした予算不足は中長期的には改善するかもしれませんが、


この金融と経済の危機的状況下では「?」のままです。


 


米国の失速は、ひとりこの国だけの問題ではありません。


(日本人の年金も、大学の資産も影響受けてる・・・)


日本のバブル崩壊のときとは比べものにならないくらいの、


Tsunamiが押し寄せてきそうです。


 


もうすぐThanksgiving(今年は1127日)。


そして、それが終わればクリスマスの準備でソワソワし始めるアメリカ人。


祭りの前のこの不気味な空気を、


はたしてどう感じているのでしょうか・・・。


(あっ、絶叫せずに終われた・・・)


by pmc-beetle | 2008-11-23 12:29 | 車・エコ・エネルギー
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